わたしの中で、謎が解明していない不思議なできごとをご紹介します。
みなさんは、手品・マジックを見るのは好きでしょうか?
わたしはエンターテイメントとして見ることは好きなのですが、一方、頭の中の半分ぐらいは”どのような種なのか” ”仕組みはどうなっているのか”などとつい考えてしまいます。
(たいていそういう見方になるものかもしれません)
実際に種が分かる訳ではないのですが、「このネタはもしこういう仕組みがあればできそう」とか、仕組みは分からなくても「この部分に何かしらの種があるはず(そうでなければできない)」といったことを想像したりします。
それはずいぶん昔の、今から30年以上前だったと思うのですが、あるテレビ番組で有名マジシャンが毎週のようにマジックを披露していました。毎回披露されるマジックはそれまで見たこともないようなものばかりで、その番組をとても好きだった記憶があります。
そして毎回どのネタも種は分からないのですが(通常、テレビで披露されるマジックのネタを素人が看破できるとは思えませんが)、テレビスタジオで生で披露するのではなく、マジシャンが自分で取ってきたVTRを流すスタイルで、「カメラのフレーム外にこういう仕組みがあればできそう」とか「VTRには映っていないが、この道具に仕掛けがあればできそう」といった想像はできました。
つまり「仕掛けの痕跡が全く分からないように披露しているマジシャンのテクニックやエンターテイメントの完成度・素晴らしさ」に驚いていた一方、”もしこういう仕組みがあればできるかもしれない”という想像は付いたということになります。
ですが、一度だけ全く想像が付かないネタを見たことがあり、いまだに不思議に思っていることがあります。
その回はいつもと少し趣向が違っていて、「今からテレビの前の視聴者の皆さんと一回じゃんけんをして、わたしが全員に勝ちます」というようなことを言うのです。
しかも、確かそれは予め録画したVTRを流すだけのものでした(日曜夕方のご長寿アニメのエンディングと同じ形式)。
そしてわたしは例にもれず、「自分がじゃんけんで勝って、”全員に勝つ”という言葉を覆してやろう」と真剣にじゃんけんに臨んだのでした。
結果は- わたしの負けでした。
するとこのような疑念が湧いてきます。
「果たしてこの番組を見てじゃんけんをした視聴者全員に、このマジシャンは本当に勝ったのだろうか?」
以下の可能性が考えられます。
(1)実は全員には勝たなかった
・マジシャンに負けた人・・・このマジシャンを「すごい!」と思う
・マジシャンに勝った人、あいこの人・・・「やっぱり全員に勝つ訳ないよね」とがっくりする
この方法は予言詐欺で昔から使われる方法のようですが、じゃんけんであれば確率的には1/3の視聴者にマジシャンが勝つことになりますので、全視聴者の1/3だけでも”すごい”と思わすことができれば良い、という作戦です。
しかしです。詐欺の場合は予言が外れた2/3の人たちとは二度と接触しなければ良いだけの話かもしれませんが、当時すでに相当人気があったマジシャンが、果たして全国放送のゴールデンタイムで、2/3の視聴者をがっくりさせて人気を落とすようなネタをわざわざやるだろうか?という疑念が湧いてきます。
(2)本当に全員に勝った場合(何かしらの科学的な仕掛けがある場合)
・心理学的な誘導、催眠、サブリミナルなどによって、視聴者全員に特定の手を出させる・・・現実的では無いと思いますが、仮にそのマジシャンがそのようなテクニックを持っていたとして、果たしてじゃんけんをした視聴者100%全員に効果が出るだろうか?
数%であっても負けなかった人がいれば、(1)と同じく人気を落とすだけでは?
・各視聴者側のテレビにカメラが付いていて、何の手を出したのかによってAIが瞬時にその手に勝つ画像を生成してテレビへ映す・・・30年前にそれはあり得ないですよね。
(3)本当に全員に勝った場合(現在の科学では説明できない何かしらの仕掛けがある場合)
・仮に予知能力があったとしても、それだけでは不可能。じゃんけんした人全員に同じ手を出させた上で、それが何の手なのかを予め分かっていないといけない。
・・・現実的には(1)しか無さそうなのですが、いずれも腑に落ちず、いまだに不思議なできごととして記憶に残っています。
(1)(2)(3)のどれなのか、はたまた別の仕掛けがあるのか、どうしても解明したいという訳では無く、”不思議なこともあるんだね”と頭の片隅に置いておこうと思います。
コメント